エアコンって暖房時には屋外で熱を取り出して、屋内で放出するものなんですが、外気温が下がれば下がるほど、熱を取り出すのは大変なのは容易に想像するところ。どんな使い方がいいのかとかそんな記録あんまり見かけないし、ましてや寒冷地で高断熱住宅での記録となるともっとないのでHEMSとnetamoがある自宅で検証してみました。
条件
家の性能
エアコンの暖房能力 5.0kw
消費電力 915w
設定温度 23.0℃
測定期間 2017.11.24~11.30
HEMS いえスマ
エアコンは14畳用、家全体の延べ床で言えば80畳ほどになるので、家の性能を知らないで家電屋さんに行けば6台くらい付けた方がいいと言われるかもしれません。家の性能がわかれば畳数でなく能力値で選ぶこともできます。
q値を1.0とすると延床132.5㎡(仮想床含)の家では1℃上げる必要エネルギーは132.5w。
設定温度23℃、外気温0℃とした場合
23-0=23 23x132.5=3047.5
5.0kの暖房能力の60%程度
たまに氷点下-20℃になる事もあるこの地域
23-(-20)=43 43x132.5=5697.5
14%ほど能力が足りません。
では、この家の性能とこのエアコンでどれくらいまでの寒さまで使えるかというと
5000/132.5=37.7 23-37.7=-14.7
氷点下 14.7℃までなら計算上は足りてますね。でも普通、能力ギリギリで勧めるってことはありません(家が寒いってクレームになるのを避けるため)から、より大きめなものとか、台数を増やしての提案があると思います。
下記は1週間の日毎の外気温と消費電力をまとめた表です。
エアコン2017.11日時 | 11月24日 | 11月25日 | 11月26日 | 11月27日 | 11月28日 | 11月29日 | 11月30日 | |
平均外気温 | -0.9 | -2.4 | 1.0 | -2.8 | 2.7 | 5.5 | -2.7 | |
エアコン消費電力(w) | 11751 | 14066 | 11097 | 12232 | 10904 | 6664 | 12510 | |
消費電力/一時間当たり | 490 | 586 | 462 | 510 | 454 | 278 | 521 |
表を見ると、外気温の高い時ほど、消費電力が少なく、外気温が低くなればなるほど消費電力がふえるようです。その差は最大で約2倍ほどあり、気温が下がればもっと増えそうですね。
次の表は室温・外気温・1時間毎のエアコンの消費電力をまとめたものです。
グラフ2017.11.24-30エアコンって優秀ですね、23℃で設定するとセンサーが働いて、外では寒暖差20度ほどあるにもかかわらず、ちゃんと調整するんですね。そしてそれは消費電力という数字によく表れています。外気温が低くなる程に消費電力が増え、気温や室温が上昇すると消費電力を抑えるようです。今回の検証では最大で763w(ー6℃)最小で169w(+12℃)という結果となりました。これらは家の性能と外部要因によって左右されますので一例としてとらえていただければ幸いです。